MEDITATE ONLINE

滑稽な日本的無声映画



目の前に、化粧中の女が座っている

ひと通り顔が出来上がるまでのその数十分
見るものにとっては気持ちのいい世界ではない 
終了後も手鏡を鞄にしまっては、何度もまた手鏡を出し、目の大きさを確認する
永遠に確信を得ることができない貧乏揺すり的な行動


ブーブーーーーブー 

2つ隣に座る男の携帯が鳴る


その男は遠くから来たのか大きなバックパックを運び、
時間を潰してきたのであろう週刊誌と新聞を手に抱えていた

何の遠慮もなく、携帯で堂々と会話を始める

電車の中で化粧をする女も、電車の中で携帯で話す男も、いまや見慣れた景色

携帯男はそれから10分以上も話を続けた
話し相手が宅配業者らしく、荷物の受け取りを相談しているようで
あまりにもばか丁寧な会話の流れに爆笑
見えない相手にはマナーたっぷりなずれが滑稽


そしてあの化粧女が、携帯男をうざそうに見つめる

「ここ、電車の中よっ」とでも言いたそうに…


もう1人、その携帯男を見つめる人物がいた
携帯男の隣に座るサラリーマン風のイケメン


「携帯そろそろ辞めろよ…」とでも言いたそうに


そのイケメン、黒いスーツに身をまとい、
磨かれた靴をはき、とても上品な雰囲気
きっと社内では人気者なのでしょう

始めは全然気にしてないふりをしていたが、
10分も続くとさすがに許容範囲を越えたのか、
チラチラと横目で携帯男を気にし始めた
そうなるともはや読書も手につかない状態



その目線に気付かないふりをする携帯男

周りの目線を気にしないふりをする化粧女

実際に目があったらまずいから、見られる前に目線を外す観客たち




このいかにも日本的な、「無声映画」

チャップリンの映画のように、
無声が故に誰もがオーバーリアクション




で、最後にうけたのがそのサラリーマン風の男のおち


もう1人座れるはずのスペースにどーんとたっぷり座ってるもんだから、
目の前に立っている人が座りたがっていることには一切気付いてない


!!!!



この、なんともコミカルな非暴力の内戦劇



そして、その全てをじーーーーーーーーーと見つめる小学生の男子



そう、これが君が向かっている大人の世界なのよ
死んだ目で見つめるのもよく分かるわ 笑
なんだか申し訳ないわ
大丈夫よ、見るものは選んでいいんだから
もっと素晴らしい景色をみることよ





って、、、、、、


あれ?

君が座っている席…

そこ、優先席ですからぁぁあぁぁぁぁぁ!!!!!!!




、と最後の少年の部分はフィクションです 笑



目的地に着いたので途中下車しましたが、
これが日本の通勤電車の日常です




ぼかぁ、同じ世界に生きてないけどねっ!!!!



とえらそうに電車を降りた瞬間、
私は足の裏でアリンコを踏むっ

踏まれたアリンコがあわわとなっているところがアップになる…

という4コマ漫画的な妄想劇を、ぜひコミカルに映像化してみたいと思いながら
笑いながら改札を通る私でした

ちゃんちゃん♫


いやぁしかし、
思っていることを口にしないという方法で
あえて伝えようとする時の人間の顔つきは下品じゃぁー
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by mgigi | 2008-12-16 22:29